めでぃしーんBOOK2018
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医薬品メーカーの全体像 2015年の国内の医薬品生産金額は約6兆5,890億円(厚生労働省・薬事工業生産動態統計年報)で、構成比で見ると医療用医薬品が全体の89.1%を占め、その他の医薬品は10.9%となっています。 この医薬品を製造開発し、世の中に普及していく役割を果たしているのが医薬品メーカーです。大別すると「医療用医薬品メーカー」と「一般用医薬品(大衆薬)メーカー」に分けられ、各社がそれぞれの強みや特徴を活かした企業活動を推進しています。さらに、医療用医薬品メーカーは、「専業メーカー」「兼業メーカー」「外資系メーカー」「後発医薬品メーカー」に分類されます。医療用医薬品を主に製造する専業メーカーに対して、兼業メーカーは化粧品や食品など他産業から参入しているメーカーを言い、近年では薬学生の就職先としても人気を集めています。また、患者が抱える病気の種類や症状が多種多様なことから、医薬品メーカーは多品種少量生産による業態に特色があります。 医薬品メーカー(後発医薬品メーカーを除く)にとって最大の収益源となるのが、「新薬」の製造開発とその上市(世の中に普及すること)です。画期的な新薬を開発すれば、その企業の業績は大幅にアップすることから各社が開発競争にしのぎを削り、大手企業を中心に多大な研究開発費を投じています。 ジェネリック(後発)医薬品は、特許が切れた新薬と同じ有効成分を使って製造した薬です。新薬に比べて研究開発にコストや時間がかからない分、割安に生産できる点が特徴で、一般に発売直後で新薬より30%程度安く、販売競争を通じてさらに安価になります。 厚生労働省は年々増大する医療費を抑制するため、2013年4月に「後発医薬品のさらなる使用促進のためのロードマップ」を策定し、取り組みを進めてきました。さらに、2015年6月の閣議決定において、2017年に70%以上とするとともに、2018年度から2020年度末までの間のなるべく早い時期に80%以上とする、新たな数量シェア目標が定められました。 このような背景のもと、国内の後発医薬品市場では、外資系企業の進出や資本・業務提携が加速し、国内新薬メーカーが後発薬事業に参入・注力する傾向も見られます。また、国内後発医薬品メーカー各社が、医薬情報担当者(MR)を増員する動きも増えてきています。ジェネリック(後発)医薬品の台頭と普及[ 医薬品メーカーの種類 ]一般用医薬品(大衆薬)メーカー医療用医薬品メーカー専業メーカー兼業メーカー外資系メーカー後発医薬品メーカー分子標的治療薬、バイオ医薬品、iPS細胞への期待 がんなどの難病を患う患者への朗報として、「分子標的治療薬」が注目されています。がん治療の場合、抗がん剤ががん細胞以外の正常細胞も傷つけてしまう可能性があるのに対して、分子標的治療薬は分子製薬業界を取り巻くさまざまな話題・課題製薬業界における医薬品メーカーの役割と動向専門業界編就職活動医薬品メーカー ①83

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