めでぃしーんBOOK2018
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在宅医療にかかわる薬剤師の仕事と役割 医療費の抑制を目的とした療養病床(病院や診療所のベッド)数の減少と、自宅で治療を望む患者への対応として、「在宅医療」のニーズが高まっています。 平成24年度診療報酬改定では、超高齢社会に向けて、急性期から在宅、介護まで切れ目のない包括的なサービスを提供するための「医療と介護等との機能分化や円滑な連携、“在宅医療”の充実」が掲げられました。施設または個人の患者を対象に訪問する在宅医療は、調剤薬局で働く薬剤師の業務として、浸透しつつあります。 在宅医療は医師、看護師、ケアマネージャー、そして薬剤師が緊密に連携し、「チーム医療」として一体感を持って患者本人とその家族を支えていきます。チームの中で薬剤師は、医師や看護師と違って直接患者の治療に携わることはほぼありません。しかし、患者の服薬状況や相互作用・副作用を把握し、疑義照会を含めて、薬にまつわる正確な情報をチーム内で共有していく重要な役割を担い、カンファレンスにも積極的に参加します。 また、在宅医療にかかわる薬剤師は薬に関することにとどまらず、療養生活を支えていくことも大切な任務です。患者の生活に密着し、より近い立場で服薬状況や体調の変化をダイレクトに感じて、薬剤師としてどのようなサポートができるかを考え、実行していくことが求められます。 終末期医療に立ち会い、患者の最期を看取ることで、悲しい現実に向き合わなければならない場合もあります。しかし、このような現実をしっかりと受け止めて、死生観を学んでいくことも、医療人である薬剤師として成長していく上で必要な出来事と言えます。 その他にも、大病院の門前薬局での医師・看護師や他の医療従事者との連携、あるいは薬剤部との連携、さらに先進医療へのかかわりとして無菌調剤やハイリスク薬の取り扱いなど、調剤薬局で働く薬剤師の守備範囲と活躍のフィールドは、ますます広がっています。[ 在宅医療(チーム医療)での薬剤師の役割 ]患 者家 族医 師看護師薬剤師ケアマネージャー診察・治療処方せん発行●調剤・鑑査 ●薬の配達・管理 ●服薬指導 ●服薬状況・ 副作用の確認ケアプランの作成訪問看護カンファレンス実施 情報提供・共有、意見交換、疑義照会など薬剤師のキャリアアップ●調剤薬局での実務実習経験を就職活動に活かして、実際に調剤薬局に就職して活躍している先輩 たちもいます。ただし、各社によって企業規模・社風・仕事のスタイルなどは、それぞれ特色がある ので、進路を見極める上では幅広い視点で企業研究をすることが大切です。●調剤薬局で働く薬剤師は実務経験を重ねるにしたがって、管理薬剤師、薬局長、店長、エリア単位 で店舗を統括するブロック長などへと、キャリアアップの道を歩んでいきます。 (※総合職、専門職など、各社によってキャリアアップのスタイルは異なります。)●知識・スキルを向上していくために、研修認定薬剤師や漢方薬・生薬認定薬剤師(日本薬剤師研修 センター)、認定薬剤師(薬科大学が開講する生涯研修認定制度、社内でのe-ラーニング)などの 各種資格取得も奨励されています。96

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