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インターンシップ入門編 インターンシップのススメ

はじめにインターンシップに参加しよう!

  • 「社会人として働くってどんなことだろう?」「自分に向いている職業は?」「大学で学んだことや研究内容を、実社会でどのように活かせるのか知りたい」…。そんなさまざまな疑問や期待に対する答えを、“就業体験”というリアルな形で見つけていくのがインターンシップです。
  • 海外で生まれ、日本では2000年頃から普及してきたインターンシップ。薬学生の間でも、年々参加する人たちが増えてきています。実際にみなさんの先輩たちからも、「インターンシップに参加して良かった」といった声がたくさん寄せられています。
  • しかし、一言でインターンシップと言っても、製薬企業、調剤薬局、ドラッグストア、病院、治験企業(CRO)など、業界ごとにさまざまな就業体験があります。また、各人が自由に応募する「公募制」もあれば、企業が大学限定の人数枠を設けている「大学推薦制」もあります。そして、これらの中には単位化されているものもあります。
  • みなさんの中にはひょっとして、「病院や薬局で行われる実務実習に行くから、インターンシップは必要ない」と思っている人がいるのではないでしょうか。でも、それは明らかに違います。実務実習が薬学教育の必修カリキュラムであるならば、インターンシップは希望者が任意で参加し、『実務実習』とは全く異なる貴重な就業経験を得ることができます。
  • では、具体的にどのようなものを得られるのか。このページでは、それを業界・職種別に詳しく解説していきます。薬剤師の有資格者として、医療人として、本当に自分に合ったベストな将来の進路を見極めていくために、このページを活用してインターンシップという数少ない貴重なチャンスを、ぜひ実りあるものにしてほしいと思います。

スケジュール

こんなにある!インターンシップ参加のメリット

  • たとえば、製薬企業のMRを志望している人がインターンシップでMR同行を体験していく中で、予想していた以上に、最前線で活躍するMRという職種に魅力を感じたり、あるいは抱いていたイメージが異なった場合には再度進路を見直すきっかけになる等、就業体験を通してこそ得られるさまざまな発見があります。

  • 病院、調剤薬局、ドラッグストア、製薬企業、治験企業(CRO)、卸、官公庁、自治体…、薬学部出身者の就職先進路は実に多彩です。様々な業界の就業経験を通して業界の特色や企業そのものへの理解を深め、実務実習では得られない体験ができます。

  • インターンシップには、他大学の薬学部や他学部の学生も多く参加します。グループワークや、共同で行うワークショップを通じ、他大学の学生との交流や情報交換を行うことによって、他の学生の就業意識に刺激を受けたりできる大切な機会となります。

  • 選考過程においてもっとも重要視される『コミュニケーション能力』。基本は同じでも、業界・企業・職種によって具体的に求められるものはさまざまです。医療従事者に必要なコミュケニーション能力とは何か。インターンシップは、その答えを学ぶ大切な機会です。

  • インターンシップは、病院や調剤薬局で学ぶ実務実習とは異なります。それぞれにおいて重要性や特徴がありますが、この両方を経験することで医療人に必要な基礎を万全に身につけることができます。たとえば、調剤薬局のインターンシップに参加する場合、実務実習と別の企業(店舗)での業務を体験することで、そこで働く人・仕事のスタイル・社風など個々の違いがわかります。また、製薬企業やCROのインターンシップに参加すれば、病院や薬局との違いを知ることで視野も広がります。そして、このような知見を広めることが、いずれ訪れる就職先を決定する際のミスマッチ防止にも大いに役立ちます。

インターンシッププログラム例 各業界の主なインターンシッププログラムをご紹介します。

製薬企業

製薬企業のインターンシップで多く実施されるのが、現役MRとして活躍している社会人の先輩社員との同行です。病院、診療所、薬局などを一緒に訪問します。医師や薬剤師にどのように医薬品情報を提供しているか、情報提供の際に工夫しているポイントは何か、医師の処方プロセスに実際にどのようにかかわっていくのか、MRという仕事をじっくり間近で見て理解していきます。また、他大学の文系学生や理系学生も参加するので、彼らの視点から見た医薬品業界やMR職についてや、薬学生としての強み・弱みを肌で感じることができるのもメリットです。公募制の場合、書類の提出や面談といった選考がありますので、事前に対策が必要です。

プログラム例

1日目:
製薬業界の現状・自社の事業展開・MRの仕事についての講義
2日目:
MR導入研修体験(病態座学、製品知識座学、製品紹介プレゼン、ロールプレイ)
3日目:
MR同行1日目(基幹病院、診療所、薬局を訪問)
4日目:
MR同行2日目(基幹病院、診療所、薬局を訪問)
5日目:
MR同行を終えてのグループディスカッション、全体発表、総括

治験企業(CRO)

大学の授業や就職情報だけではなかなか理解しづらい治験業務。インターンシップでは、モニタリング・データマネジメント・統計解析などの各業務を模擬体験やロールプレイを通じて体験することで、治験全体の業務の流れや全体像を具体的に理解していくことができます。またそれに伴い、高度な専門知識やコミュニケーション能力が求められることも実感できます。CRA業務での実施医療機関の選定、安全性情報の提供、有害事象の問い合わせ、逸脱発生などのロールプレイを見学できるのも、インターンシップならではの機会といえます。

プログラム例

1日目:
医薬品業界における治験企業のポジショニング・役割・展望について解説
2日目:
モニタリング・データマネジメント・統計解析の仕事を紹介、模擬体験
3日目:
CRA業務のロールプレイ見学、グループワーク(未来のCROについて)、まとめ

病院

臨床現場での直接的な仕事に従事する病院薬剤師。チーム医療の一員として医師や看護師と緊密に連携を図り、患者様のケアとQOL(生活の質)向上に努めていく職能を先輩薬剤師の姿から体感できるのが、病院のインターンシップに参加する醍醐味と言えます。患者様の入院時の面談から外来調剤、注射・点滴調剤、服薬指導などを体験。入院時の面談では、先輩薬剤師が患者様の処方せんを見てどういう経緯で入院したのかを読み取り、何を質問すべきかを考えた上で、実際に面談に臨んでいるのを学ぶことができます。

プログラム例

1日目:
病院内見学・説明、外来調剤(計数調剤)、透析患者さんの処方解析
2日目:
病棟業務(服薬指導、常備薬の数をチェック)、抗がん剤調製見学
3日目:
注射(注射処方の準備、添付文書による配合変化等の確認)、病棟業務(内服薬のセット)
4日目:
外来調剤(初めてインスリン注射を行う患者さんへの服薬指導を見学)
5日目:
外来調剤

調剤薬局

患者様の身近な存在として地域医療を担うのが調剤薬局の薬剤師です。一つの会社の中でも、病院の門前薬局から地域の面分業薬局までさまざまなタイプの店舗が存在します。そのような複数の店舗を訪れてみると、患者様のニーズを第一に考えた姿勢、薬剤師の動線を考えた店舗づくり、調剤過誤防止への取り組みなどの特徴を目にすることができます。在宅医療として介護施設訪問や医師の往診同行などの薬剤師の仕事以外にも、本社機能の見学や体験など、『企業』としての調剤薬局や調剤業務にまつわる周辺の仕事の存在までも認識できる貴重な機会です。

プログラム例

[1DAYの場合]
オリエンテーション、調剤体験、グループワーク(調剤過誤について)、まとめ
[3DAYの場合]

1日目:
スケジュール説明、講義『医療人としての心構え』、グループワーク(医療、仕事、サービス)
2日目:
店舗見学複数店舗見学(医療モール型店舗、ドラッグストア併設店、英語対応薬局など)
3日目:
研修体験、本社見学、店舗開発シミュレーション、まとめ

ドラッグストア(調剤併設店)

ここ数年、調剤併設店舗数の大きな伸びによって注目が集まるドラッグストア。スイッチOTC薬も増えていく中で、OTC医薬品と医療用医薬品の両方を熟知し、さらに日用品全般まで取り扱い、お客様や患者様の多様なニーズに対応する守備範囲の広い薬剤師とはどのような人たちなのか。先輩社員に密着することで、その職能が明らかになります。普段、何気なく訪れているドラッグストア。しかし、そこで働く薬剤師の心構え、接遇、お客様や患者様の表情・しぐさから俊敏に状況を察知するコミュニケーション能力は必見です。

プログラム例

[1DAYの場合]
オリエンテーション、開店準備体験、品出しゲーム、調剤体験、講義(ドラッグストア業界について)、まとめ
[3DAYの場合]

1日目:
ドラッグストア店舗内見学、OTCカウンター業務(レジ補助)、OTC医薬品・日用品各種の説明
2日目:
調剤室内見学(ピッキング、監査、軟膏調製、一包化、薬歴記入など)
3日目:
先輩薬剤師からのアドバイス(OTC医薬品と医療用医薬品の違い、OTC医薬品間の違い、日用品の特徴など)、在宅医療についての説明、まとめ

官公庁・自治体

公務員として働く薬剤師の職域は、厚生労働省、麻薬取締官、自衛隊薬剤官、科学捜査研究所、地方行政、保健所など…、国家公務員から地方公務員まで実に多彩です。そして、その根底に共通してあるのは、薬事・食品・生活衛生面などに深くかかわる薬のプロフェッショナルとして、『国民の安全で安心できる生活を守っていく』という使命感です。公務員に対する世間一般のイメージには安定性が強調される傾向がありますが、インターンシップに参加すると、それ以上に大切な何かを感じ取ることができるはずです。

プログラム例

1日目:
オリエンテーション(薬剤師の活動分野について、各部署の業務概要説明)
2日目:
保健所にて衛生薬務について業務説明、薬局・備蓄センターへの監視に同行
3日目:
県庁にて防災訓練、各部署の業務概要説明
4日目:
保健所にて薬事監視業務の説明、医薬品等製造業視察
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